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蓮のひとこと上限の引き上げ幅より先に、自分の加入者区分と60歳まで動かせない額を確認する順番に整理しました。

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iDeCoの掛金上限は2026年12月に月6.2万円へ|会社員は2.3万円から、70歳未満まで加入できる改正を一次情報で確認

制度解説2026年8月確認確認目安 10分Xで共有
iDeCoの掛金上限は2026年12月に月6.2万円へ|会社員は2.3万円から、70歳未満まで加入できる改正を一次情報で確認 の案内イメージ

確認状況: 厚生労働省「2025年の制度改正」ページ、同省資料「iDeCo拠出限度額の引き上げ」「iDeCoの加入可能年齢の引き上げ」、および施行期日を定める政令(政令第441号)を確認しています。

担当: 蓮(銀行・証券・NISA)

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、2026年12月1日に大きな改正が施行されます。変わるのは掛金の上限加入できる年齢の2点です。会社員で企業年金がない人なら、月2.3万円だった上限が月6.2万円になります。

ただし「上限が上がる=満額入れたほうが得」ではありません。iDeCoは原則60歳まで引き出せないお金です。この記事では、まず公式資料どおりに数字を並べ、そのうえで増額を決める前に見る条件まで進みます。

CONTENTSこの記事の目次

先に結論

施行日 2026年(令和8年)12月1日。政令第441号で確定
根拠法 社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律(令和7年法律第74号)
変更点1 拠出限度額の引き上げ。会社員(企業年金なし)は月2.3万円→月6.2万円
変更点2 加入可能年齢が70歳未満まで拡大。第5号加入者を新設
手続き 自動では変わらない。掛金額の変更は加入者側の手続きが必要
確認日 2026年8月19日

先に押さえる1行:上限は上がるが、増えるのは「入れてよい枠」であって「入れるべき額」ではありません。判断材料は、家計から60歳まで動かせないお金がいくらあるか、です。

拠出限度額は区分ごとにこう変わる

厚生労働省の資料「iDeCo拠出限度額の引き上げ」に載っている現行と見直し後を、加入者区分ごとに並べます。

加入者区分 現行 見直し後
第1号(自営業・フリーランス・学生)/第4号(任意加入被保険者) iDeCo・国民年金基金等 合計で月6.8万円 合計で月7.5万円 +0.7万円
第2号(会社員・公務員で企業年金なし)/第3号(扶養されている配偶者) iDeCo・iDeCo+ 月2.3万円 iDeCo・iDeCo+ 月6.2万円 +3.9万円
第2号(企業年金あり) iDeCo 月2.0万円(企業年金等は月5.5万円) iDeCo・企業年金等 合計で月6.2万円 最大+4.2万円
第5号(新設)60歳以上70歳未満で国民年金被保険者以外の人 月6.2万円(企業年金等がある場合は合計で6.2万円) 新設

表で見落としやすいのが「合計で」という書き方です。第2号で企業年金がある人の枠は、企業型DCなどの掛金と合わせて月6.2万円までという意味で、会社が出している掛金を差し引いた残りがiDeCoに回せる額になります。第1号の月7.5万円も、国民年金基金や付加保険料と合計した枠です。

なお同資料には、確定給付企業年金(DB)そのものには拠出限度額がない旨の注記があります。DBだけの会社に勤めている人は、自分の枠がいくらになるかを勤務先の制度案内で確認してください。

会社員(企業年金なし)は年間いくら増えるのか

月2.3万円は年27.6万円、月6.2万円は年74.4万円です。年間で46.8万円、拠出できる枠が増えます。

iDeCoの掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象になるため、枠が増えると所得控除の額も増えます。所得税率10%・住民税率10%の合計20%で考えると、次のような目安になります。

月額掛金 年間掛金 控除による軽減額の目安(税率20%の場合)
2.3万円(現行上限) 27.6万円 約5.5万円
4.0万円 48.0万円 約9.6万円
6.2万円(見直し後の上限) 74.4万円 約14.9万円

この表は掛金×20%の単純計算です。実際の税率は課税所得で決まり、人によって5%〜45%の幅があります。さらに掛金を増やすと課税所得そのものが下がるため、税率の区分をまたぐ人は表どおりになりません。自分の金額は、源泉徴収票の課税所得と勤務先の年末調整で確認してください。

もうひとつ現実的な話をすると、月6.2万円は年74.4万円を手取りから出すということです。ボーナスを含めても、家計から60歳まで動かせない形で年74万円を出せる世帯は多くありません。「上限まで入れないと損」ではなく、続けられる額かどうかが先です。

70歳未満まで加入できるようになる

もうひとつの変更が、加入可能年齢です。厚生労働省資料「iDeCoの加入可能年齢の引き上げ」によると、現行はiDeCoに加入するために「国民年金被保険者であること」と「老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していないこと」が必要でした。

改正後は、これに加えて60歳以上70歳未満で国民年金被保険者ではない人も、次のいずれかに該当すれば加入・継続拠出ができるようになります。

  • iDeCo加入者
  • iDeCo運用指図者
  • 企業年金からiDeCoに資産を移換する者

ただし、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していないことマッチング拠出を実施していないことという条件が付きます。同資料には、老齢基礎年金を繰り下げて老齢厚生年金を受給する人は加入可能であること、施行日までに老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給した場合は加入できないことも注記されています。

あわせて経過措置があり、施行日から3年を経過する日までの間は、上の3つに該当しない60歳以上70歳未満の人でもiDeCoに加入できるとされています。受給開始の時期は、これまでどおり60歳から75歳の間です。

上限が上がっても、増額の前に見る5つ

1. 原則60歳まで引き出せない

iDeCoの最大の制約はここです。教育費、住宅、転職、病気といった途中の出費に使えません。生活防衛資金と、5年以内に使う予定のあるお金は、iDeCoの外に置いておくのが前提になります。

2. 手数料は掛金の額に関係なくかかる

iDeCoには加入時と毎月の手数料があり、金額は運営管理機関によって差があります。掛金を増やすほど手数料の相対的な重みは下がりますが、金額そのものは各社の公表ページで確認してください。

3. 元本割れの可能性がある

掛金が所得控除の対象になることと、運用結果がプラスになることは別の話です。投資信託で運用する場合、受け取る時点で元本を下回る可能性があります。控除額だけを見て運用商品を選ばないようにしてください。

4. 受け取り方で税金の扱いが変わる

iDeCoは一時金、年金、その併用で受け取れますが、一時金で受け取る場合は退職金との受け取り間隔によって退職所得控除の扱いが変わります。ここは改正が入っている論点なので、受け取りが近い人ほど、国税庁の資料と勤務先の退職金制度をあわせて確認してください。

5. 新NISAとの順番

どちらが優れているという話ではなく、性質が違います。iDeCoは掛金が所得控除になる代わりに60歳まで引き出せず、新NISAは所得控除がない代わりにいつでも売却できます。使う時期が決まっていないお金は引き出せる側に、確実に老後まで置くお金は控除の効く側に、という分け方が考え方の出発点です。

2026年12月に向けて、いま確認しておくこと

  • 自分の加入者区分。会社員なら、企業年金(企業型DC・DB)の有無で枠が変わります。勤務先の制度案内か給与明細で確認します。
  • 企業型DCの掛金額。合計枠になるため、会社が拠出している額を把握しないと自分の上限が計算できません。
  • 掛金変更の手続きとタイミング。掛金額の変更には回数の制限があるため、運営管理機関の案内を確認しておきます。
  • 家計から出せる額。増枠分を全部使う前提ではなく、賞与を除いた毎月の収支で続けられる金額を先に決めます。

よくある質問

Q. 2026年12月になったら、自動で上限まで引き上げられますか。
A. いいえ。上限が上がるだけで、掛金額そのものは変わりません。増やす場合は加入者側の変更手続きが必要です。手続き方法と受付開始時期は、契約している運営管理機関の案内を確認してください。

Q. 扶養に入っている配偶者(第3号)も月6.2万円まで出せますか。
A. 区分としては引き上げの対象です。ただし本人に所得税・住民税がかかっていない場合、掛金の所得控除による軽減はありません。運用益が非課税になる点は残りますが、控除目的で満額を入れる意味は薄くなります。

Q. 企業型DCに入っています。iDeCoはいくらまで出せますか。
A. 見直し後は企業年金等と合計で月6.2万円の枠になります。会社が拠出している掛金を差し引いた残りが目安です。正確な額は勤務先と運営管理機関に確認してください。

Q. 60歳を過ぎて働いていない場合も加入できますか。
A. 改正後は、60歳以上70歳未満で国民年金被保険者以外の人でも、記事内の3つの条件のいずれかに該当し、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給しておらず、マッチング拠出をしていなければ加入できます。加えて施行日から3年間は経過措置があります。

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注意点

この記事は公表されている制度内容の確認を目的とした一般的な案内で、特定の金融商品や運用方法を勧めるものではありません。iDeCoは元本割れの可能性があり、原則60歳まで引き出せません。拠出限度額は加入者区分と企業年金の有無で変わり、実際の税負担は本人の所得や控除の状況によって異なります。

掲載内容は2026年8月19日時点の公式情報をもとにしています。施行前の制度は運用の詳細が追って案内されることがあるため、手続きの前に厚生労働省のページと契約している運営管理機関の案内を再確認してください。個別の判断は、運営管理機関、勤務先、税務署や税理士へご相談ください。